社長メッセージ

新しく変わることが
ミツワ電機の変わらぬ姿勢。
歴史と信頼を礎に
「人の心に残る仕事」に挑戦しよう。

代表取締役社長嶋田 博

「紳商」の精神こそ
業界トップクラスの理由

2024年で創業114周年を迎えた当社は、電設資材・住宅設備機器の総合商社として、業界トップクラスの規模を誇っています。この地位を築き上げることができた理由は、創業当時から受け継がれてきたミツワ電機ならではの精神にあると考えています。
創業者である初代社長は、先見の明とバイタリティをもってビジネスの基盤を創り上げました。そして、経営理念にある「紳商」を重んじ、会社組織としてミツワ電機を大きく発展させたのが2代目社長であり、「教養と品位を備えた一流の商人」を意味する「紳商」こそ、もっとも大切にすべき精神であるという考えのもとに社員たちを導きました。長らく営業の第一線を任されてきた私自身も、苦しい時や迷った時には必ず2代目社長の残した言葉を読み返しています。そこには、現代にも通じる重要な教えがたくさん書かれているからです。例えば、社訓である「常識・良識・責任感」をもった自己管理は、私も周囲の社員たちも常に意識してきたことです。社員全員に「常識・良識・責任感」が浸透し、自己管理がしっかりできているからこそ、現在のフレックスタイム制による働き方が成り立っていると感じます。働きやすく、働くことを誇れる職場をつくる。この精神が現在まで脈々と受け継がれてきたことが、ミツワ電機の成長の理由だと感じます。
そして、成長を支えたもう1つの大きな理由が「新しい価値を創造する」姿勢です。1920年(大正9年)に松下電気器具製作所(現パナソニック株式会社)と取引を開始した当社ですが、パナソニック社を含む数多くの仕入先との信頼を深めながら新しい価値の創造に取り組んできました。2019年には、仕入先・お客様・ミツワ電機の三者がともに成長を目指すためのプロジェクトである「三縁会」を発足。新しい商品の開発や新しい提案方法の検討など、協力してビジネスチャンスの創造を目指しています。

商流の変化をチャンスに変え、
新たな取り組みを通じて成長を目指す。

昨今は技術の進化に伴い、電気と人々の暮らしはますます密接となりました。つまり、私たちが扱う電設資材の需要は今後も伸びていくと考えます。そんななかでも大きく変わろうとしているのは「商流」。つまり、ビジネスの流れです。
現在の当社売上の大半を占めているのが、電材卸店や電気工事会社といったお客様に向けた「市販ルート」と呼ばれる営業ルートです。しかし、時代の変化からこれまでどおりにビジネスを行うことが難しい面も出てきました。その一方で、ゼネコンや大手サブコン向けの「特機ルート」や、ハウスメーカー向けの「住宅ルート」、さらには直接的にビル管理会社様にアプローチする「開発ルート」といった各営業ルートには、まだまだ拡大の余地があると考えています。これらの分野に積極的な投資を行い、事業拡大を目指す方針です。こうして世の中のニーズに合わせて商売のやり方を柔軟に変化させていくことが、ミツワ電機の変わらない姿勢と言えます。
いまや商社に求められる役割は、物を仕入れて売るだけではありません。お客様の人材不足という課題を解決して新たなビジネスを開拓しようと、施工管理のスペシャリストが集結したエンジニアリングセンターをつくるなど、新しい取り組みがすでに始まっています。 
また、現在取り組んでいるのが物流の最適化です。商社として在庫を管理する上で欠かせない物流を、より戦略的なシステムとするべく専門プロジェクトを発足。ミツワ電機とステークホルダーにとって最適な物流の実現を目指しています。
今後取り組んでいきたいことは、提案販売からメンテナンスまで電設資材のライフサイクル全般を一括して支える体制づくりです。これにより、新たな商社モデルの確立を目指していきたいと考えています。

次の100年を築くため、
人財育成に注力する。

2024年6月に社長を拝命した私は、初代から数えて6代目となります。そんな私の使命は、新たな挑戦を通じた業績向上はもちろん、ミツワ電機らしい人財育成に注力することだと考えています。「紳商」の自覚をもって新しい価値の創造にチャレンジする。そんな人財を育てることが、次の100年の歴史を築くために不可欠だからです。長らく営業部門の責任者を務めてきたなかで、人財育成の指針もすでに築いてきました。これを現場に浸透させ、活躍できる人財が育つ環境づくりを推進していきます。
また、人財開発の一環として、当社では「ミツワアカデミー」という自己啓発支援制度をはじめとするさまざまな教育研修制度を用意してきました。誰にとっても働きがいある職場を実現するためにも、社員にはスキルアップを通じてお客様に貢献する喜びをより多く感じてほしいと思います。そのためには教育制度の拡充や働き方の最適化がとても重要です。今後も社員との会話を大切にしながら、必要な制度を見極めて適宜バージョンアップや拡充を図っていきたいと考えています。

誠実さを武器に、
思い切り挑戦してほしい。

ミツワ電機が次のステージへ進むためには、新たな人財の力が必要です。これから当社の仲間に加わっていただく方に求めることは、ただ1つだけ。誠実さです。なぜならば誠実であることがすべての仕事の基本であり、特に経験が浅いうちは1番の武器になるからです。私が現場で常に大切にしてきたことは「誠実・正直・明朗」の3つ。シンプルですが、この姿勢が何より現場で求められました。だからこそ、若手からベテランまですべての社員に誠実さを求めます。
その上で、失敗を恐れず挑戦してほしいと考えています。ちなみに、チャレンジに失敗はつきものです。何を隠そう私自身もこれまでたくさんの失敗を経験してきました。失敗から学ぶことが人を成長させ、成功へのステップとなるのです。だから、チャレンジのための前向きな失敗は歓迎します。
最後に、私自身が感じているミツワ電機で働く魅力をお伝えします。1982年に入社して以来、さまざまな電設資材を提供することで「人の心に残る仕事」に携わることができました。著名な建物から、地域の人々を支える建物まで、その建物に命を灯す電設資材。それを自分たちが提供していることを、心から誇りに感じています。
そして、もう1つ自信をもって伝えられる当社の自慢は、社員の人柄の良さです。個性豊かですが、誰もが真面目な根っこを持つ社員たち。人間味に溢れた温かい社員ばかりなのは、全員が「紳商」を胸に刻んでいるからこそ、人間性も磨かれてきた結果と言えるのかもしれません。私も困った時には、この温かい仲間の存在に大いに支えられてきました。
そんな仲間たちとともに、次の100年を目指して、歴史に裏打ちされた安定した土壌の上で、思い切り挑戦していただきたいと思います。